失点に繋がったあるプレーに注目。京都戦レビュー『京都対鹿児島』



鹿児島ユナイテッドFCを関東から応援するえどづめのJ2第2節、京都サンガF.C.戦ゲームのレビュー。

まずはアウェー京都まで応援に行かれた方、お疲れ様でした。

残念な敗戦となりました。

2019年J2リーグ第2節「京都サンガF.C. vs 鹿児島ユナイテッドFC」

えどづめ的感想です。



京都西京極は爽やかに晴れた。

芝も短く、水も撒いたそうだ。

ボールはよく走る。

京都の先発メンバーシップは前節と全く同じ。

鹿児島は田中奏一に代わって赤尾が先発。



もくじ

前半

お互いにボールの握りあいをする。鹿児島は前からのプレスが効き、中盤でボールを刈り取る事が出来た。

ジョンソン監督の指示によるのだろう、縦への速さより正確を重要視する。

左サイドは京都の黒木、中野、庄司が完全に埋めてきたのでこちらを崩しきるの難しそう。なので左サイドで押し込んでからサイドチェンジそして右サイドで崩す。これだとシュートまで行く事が出来る。

鹿児島は後ろも押し上げが速くボールロストしてもすぐに囲んで取り返す。また後ろの選手が追い越しするなど厚みのある攻撃もしていた。砂森のセットプレーも正確で期待が持てる。

あれー!ボール持っちゃってるよ!こうなったら、この押してる時間で点が欲しいなぁ、と思っていると試合を動かす一つのプレーがでる。

13分

鹿児島の積極的なプレスに手を焼いてビルドアップがあまり上手くいっていなかった京都。しかし10分あたりになると鹿児島のプレスも落ち着いてしまう。

そのときに出たパス、ディフェンダーの上夷がセンターラインからフォワードの宮吉に出した1本のパスが流れを大きく変える事になる。

鹿児島のディフェンダーにとっては「あれ?ボールを放り込んできた。長いボールにも気を付けなきゃいけない」と感じるプレー。

しかし攻撃の選手はそこまで思ってない。

ディフェンスラインをちょっと下げたくなる守備陣とまだまだ前から行きたい攻撃陣のギャップがここから生まれてくる。

京都にとっては、上夷のパスは、そのパス自体はシュートまで至らずボールは鹿児島に渡ってしまうが、そのすぐ後のプレーで鹿児島のディフェンスの前のポッカリ空いたスペースでいとも簡単にボールを奪い返し、鹿児島を押し込んでから、中野のシュートまで持ち込む。

長いボールを放り込んで、それが仮に繋がらなくても鹿児島のクリアは大きくないし、その後ボールを繋ごうとするからそこを上手く引っ掻けてショートカウンターに繋げる。鹿児島が下がって押し込んじゃえば、練習してきた崩しをやればいい。

「あれっ、これっ、行けんじゃね?」

この上夷のプレーが効果的なんじゃないかと気づいた選手が京都にいました。

16分

鹿児島は左サイドに人を寄せておいてからサイドチェンジ。野嶽と酒本のワンツーで野嶽のシュート。キーパーに弾かれるがボールは中原優生の前に。しかし優生のシュートもディフェンダーにブロックされてしまう。

攻撃の選手はこの調子で前から行きたいが、後ろの選手はロングボールが気になって下がり目にポジションをとる。自然と間延びし中盤が空いてきて京都のカウンターが効いてくる。カウンターを止めるために秀人、ウイリアンがそれぞれイエローカードを貰ってしまう。悪循環。

「後ろもディフェンスラインを上げて、ボールを取られたら全員でボールを奪い返す」のか、「下がってブロックを作ってまず守るのか」の意思統一がなされずにポジショニングが曖昧になってしまう。攻撃陣と守備陣のギャップは広がったまま。

22分

これを見逃さない選手が京都にいた。庄司だ

先ほどの上夷のパスが効果的だと気づいていた庄司はロングボールを小屋松入れる、赤尾に勝ってボールを納める小屋松。真ん中にいた仙頭にパス。仙頭はさらに右にいたフリーの中野にパス。中野がミドルシュート。このシュートはポストに防がれるが、詰めていた宮吉がゴールを決める。

鹿児島の守備の戻り方もまずかった。ボールサイドに寄りすぎているのだ。戻る場所を間違えているために、中野にフリーでシュートを打たしてしまう。もしくは藤澤か優生もちゃんと戻っていなくてはいけないのだろう。

結局この失点はチームの攻撃陣、守備陣の意思統一ができず間延びしたスペースを使われた失点。ボールロストした後すぐに取り返すパワーが無くなってきてきて中盤でボールを奪いきることが出来なくなったのも要因。その時にチームとしてどうするのか、そしてそこを上手くついてきた庄司のパス。さらに京都の前線のゴールまでのクオリティが生んだゴールでした。

38分

ゴールを奪われてから京都の時間が続きゴール前に押し込まれる。

しかし38分、左サイドで押し上げて崩しきる前にタイミングをずらした砂森クロス、ワンテンポ遅れるディフェンダーにハン ヨンテは競り勝ちヨンテゴール

今までさんざんサイドチェンジをしてきたので、無意識にまたサイドを代えてくるんだろうと思ったディフェンダーの対応は遅れる。それを上手くついた、砂森とヨンテ。相も変わらず正確なクロス。強いヨンテ。

40分

ゴールキックのビルドアップミスからゴール!

簡単にやられすぎやー。またまた点とったすぐ後やー。

ビルドアップのミスは仕方がない。それからの失点も仕方ない。

でも仕方ないで終わらせないためには反省と修正が必要ですね。



後半

八反田IN優生out

コートチェンジで風も追い風に変わる。

八反田が積極的なプレーで流れを変えようとする。ディフェンスラインも高く設定し直し、前でボールを奪い厚みのある攻撃を仕掛ける。

57分

ラッキーレッド!

前半終了間際にイエローカードを貰っていた冨田がスローインをなかなか投げない遅延行為で2枚目のイエローカード。で、鹿児島からしたらラッキーなレッドカードが出る。

ひとり少ない京都に危ないカウンターを受けるシーンもあるが、これからの時間は、ゴール前を固めて1点のリードを守りきろうとする京都と、どう攻略して同点に追い付こうかと攻める鹿児島という構図になる。

66分

闘莉王さま登場!

新監督のもと数ヵ月しか活動していないJ3だったチームが、ゴール前を固めている守備をコンビネーションで崩してゴールするなど出来るはずはない。

ゴールが決まるためには、クロスを放り込んでのシュートかハプニングくらいしかない。

なのに!闘莉王を入れてきた京都!高さ勝負も限りなく難しくなる。

京都はもうゴール前を固めてゴールを与えない事で意思統一、闘莉王が勇気と落ち着きを京都守備陣に与える。

それを崩せず、1ー2で敗戦。

結局やりたかったカウンターでやられた。

いやカウンターをやりたかったのは私だけで、監督とチームはボール保持から崩してゴールを奪う攻撃的なサッカーがやりたかったのだ。

初戦は、開幕戦で相手はボールを持つのに長けた徳島、そして雨。狙いからか、仕方なくそういう戦いになったのか分からないが、ボールを奪ったらとにかく速く攻める。それで4得点し勝ち点3を得たのだからこのアウェー京都戦もまだこの戦い方をしてくると思っていた。

しかしジョンソン監督はもっと遠いところを見ていたのだ。「ボール保持から自分たちで仕掛ける攻撃的なサッカー」を掲げているので、縦に速すぎるサッカーで勝ち点を重ねるとチームとしての戦い方がぶれてしまう。なのでもう2戦目で理想のサッカーを追求してきた。

開幕戦のように劇的な勝利は見ていて面白い!しかし当然ながら毎試合そうなることは無い。

勝つことは必要だが面白くて皆が求めるサッカーは「ボール保持から自分たちで仕掛ける攻撃的なサッカー」だというのは、バルセロナだったりマンチェスター・シティだったり川崎フロンターレで証明されている。

J1では川崎、神戸、名古屋、横浜、札幌、等々ほとんどのクラブが出来てる出来てないを抜きにして攻撃的サッカーを掲げている。J2でも多くいる。京都もそうだ。

しかしこの道は長くて険しい。

ボールを保持するのは簡単だ。しかしそれを結果に持っていくのは並々ならぬ道が待っているだろう。ボールを保持するところまでは大木監督の岐阜などは出来ているが結果は18位、20位だ。道半ばで挫折するチームは数多くあった。

でもジョンソン監督の鹿児島はその道を踏み出したのだと思った試合だった。

すぐに結果が出ることは無いかもしれない道だからこそサポーターの応援が必要だと思った。

次!頑張りましょう!